助成金解説2026-03-039分

キャリアアップ助成金とは?正社員化コースの要件・支給額・申請手順を徹底解説

キャリアアップ助成金の概要、正社員化コース(最大80万円/人)、賃金規定等改定コース、申請の流れ、採択のポイントを解説。非正規雇用の正社員化を検討する中小企業必読のガイドです。

キャリアアップ助成金とは?正社員化コースの要件・支給額・申請手順を徹底解説

「パート・アルバイトを正社員にしたい」「契約社員の待遇を改善したい」—— そんな企業を支援するのがキャリアアップ助成金です。 非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善を行った企業に対し、1人あたり最大80万円が支給されます。

この記事では、キャリアアップ助成金の概要、対象コース、申請要件、申請手順と採択されるためのポイントまで、 中小企業の経営者・人事担当者向けに徹底解説します。

キャリアアップ助成金とは

キャリアアップ助成金は、厚生労働省が所管する助成金制度です。 有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するために設けられています。

補助金と異なり、助成金は要件を満たせば原則として支給されるのが特徴です。 審査による「採択」ではなく、要件充足の確認により支給が決定します。

主なコースと支給額

キャリアアップ助成金には複数のコースがあります。代表的なものを紹介します。

正社員化コース

有期雇用→正社員への転換で1人あたり最大80万円(中小企業の場合)。 最も利用が多いコースで、パート・アルバイト・契約社員を正社員にした場合に支給されます。

賃金規定等改定コース

有期雇用労働者等の基本給を3%以上増額した場合に、 1人あたり最大5万円が支給されます。

賃金規定等共通化コース

正社員と共通の職務評価・賃金規定を新たに導入した場合に 1事業所あたり60万円(中小企業)が支給されます。

短時間労働者労働時間延長コース

短時間労働者の週所定労働時間を延長し、社会保険を適用した場合に 1人あたり最大23.7万円が支給されます。

申請要件

キャリアアップ助成金を申請するには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 雇用保険適用事業所であること
  • キャリアアップ計画書を事前に管轄の労働局に提出・認定を受けていること
  • 対象労働者が支給対象期間中に雇用保険の被保険者であること
  • 過去に同一労働者について同じコースの助成金を受給していないこと
  • 労働関係法令を遵守していること(残業代未払いなどがあるとNG)

申請の流れ

ステップ1:キャリアアップ計画書の作成・提出

取組を実施する前日までに、キャリアアップ計画書を管轄の労働局に提出します。 計画書には対象者、実施内容、目標などを記載します。 これが最も重要なステップで、事後提出は認められません

ステップ2:取組の実施

計画書に記載した内容に沿って、正社員化や賃金改定などの取組を実施します。就業規則の改定が必要な場合は、取組前に行っておく必要があります。

ステップ3:転換後6ヶ月の賃金支払い

正社員化コースの場合、転換後6ヶ月間の賃金を支払った後に申請が可能になります。 この6ヶ月間の賃金が、転換前より3%以上増額されている必要があります。

ステップ4:支給申請

6ヶ月の賃金支払い後、2ヶ月以内に支給申請書と添付書類を労働局に提出します。 審査の結果、要件を満たしていれば支給が決定します。

正社員化コースの詳細

最も利用者が多い正社員化コースについて、さらに詳しく解説します。

対象となる転換パターン

  • 有期雇用 → 正社員:1人あたり80万円(中小企業)
  • 無期雇用 → 正社員:1人あたり40万円(中小企業)

正社員の定義

助成金における「正社員」は、賞与または退職金制度があり、 昇給制度が適用される労働者を指します。 就業規則に正社員の定義と転換制度が明記されている必要があります。

支給額の加算

  • 派遣労働者を直接雇用する場合:+28.5万円
  • 母子家庭の母等を転換する場合:+9.5万円
  • 人材開発支援助成金の訓練修了者を転換する場合:+9.5万円〜11万円

採択されるためのポイント

  • キャリアアップ計画書は早めに提出:取組前日までが期限。余裕を持って準備する
  • 就業規則を事前に整備:正社員転換制度・賃金規定を明記しておく
  • 賃金台帳・出勤簿を正確に管理:審査で最もチェックされる書類
  • 社労士に相談:要件が細かいため、専門家のアドバイスを受けるのが確実
  • 他の助成金との併用を検討:人材開発支援助成金と組み合わせると加算あり

注意すべき点

  • 計画書の事前提出が絶対:事後では一切認められない
  • 転換前後の賃金比較:3%以上の賃金増額が必須。基本給で比較される
  • 解雇・退職の制限:転換日前後6ヶ月間に会社都合の解雇をしていると不支給
  • 対象外のケース:事業主の親族、取締役は対象外
  • 申請期限の厳守:6ヶ月の賃金支払い後2ヶ月以内。1日でも遅れると申請不可

まとめ

この記事で紹介したポイントをおさらいしましょう。

  • キャリアアップ助成金は非正規→正社員化などを支援する厚労省の助成金
  • 正社員化コースは1人あたり最大80万円と手厚い支援
  • キャリアアップ計画書の事前提出が絶対条件
  • 転換後6ヶ月の賃金支払い後に申請(2ヶ月以内)
  • 就業規則の整備・賃金台帳の正確な管理が採択の鍵

まずはキャリアアップ計画書の準備から始めましょう。人材への投資を助成金で後押ししてもらえる、中小企業にとって非常に使いやすい制度です。

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