契約書に署名する前に確認すべきチェックポイントを体系的にまとめました。権利義務のバランス、金銭条項、リスク条項の確認方法を解説します。
契約書に署名する前、どこをどのようにチェックすればよいか迷った経験はありませんか? 特に相手方が用意した契約書の場合、不利な条件が紛れ込んでいても気づきにくいのが実情です。
本記事では、契約書に署名する前に確認すべきチェックポイントを体系的にまとめました。 法務部門がない中小企業でも実践できる、具体的なチェック手順を解説します。
1. まず確認すべき基本事項
契約書の内容を読み込む前に、まず以下の基本事項を確認しましょう。
- 当事者の表記:会社名・代表者名・住所が正確に記載されているか。旧社名や誤字がないか確認します
- 契約日:実際の合意日と一致しているか。バックデート(遡及適用)の有無も確認します
- 契約の目的:前文や第1条で契約の目的・趣旨が正しく記載されているか
- 定義条項:「本業務」「成果物」「秘密情報」など、契約書内で使われる用語の定義が適切か
2. 権利・義務のバランス
契約書で最も注意すべきなのが、当事者間の権利と義務のバランスです。
- 義務の範囲:自社が負う義務が過大になっていないか。「一切の」「すべての」といった包括的表現に注意
- 報告義務:報告の頻度や内容が過度に負担ではないか
- 承諾条項:「甲の事前承諾を得なければならない」が多用されていると、業務のスピードが損なわれます
- 保証条項:自社が何を保証しているか。実現不可能な保証をしていないか確認します
3. 金銭に関する条項
金銭トラブルは契約紛争の中でも特に多い類型です。以下の点を細かく確認しましょう。
- 金額・計算方法:報酬額が明記されているか。税込・税別の区別は明確か
- 支払条件:支払時期、支払方法(銀行振込等)、振込手数料の負担先
- 遅延損害金:支払遅延時の利率が定められているか。年14.6%など法定利率を超える設定になっていないか確認
- 経費の負担:業務遂行に必要な経費をどちらが負担するか明確になっているか
- 減額・返金条件:検収不合格時の減額や、中途解約時の返金ルールが明確か
4. リスク条項の確認
トラブル発生時に大きな影響を及ぼすリスク条項を入念にチェックしましょう。
- 損害賠償:賠償範囲(直接損害のみか、間接損害・逸失利益も含むか)と上限額の定め
- 知的財産権:成果物の権利帰属。著作権法第27条・28条の権利(翻案権・二次的著作物の利用権)の譲渡も明記されているか
- 競業避止義務:期間・地域・業種の範囲が合理的か。過度に広い制限は無効とされる可能性もありますが、訴訟リスクは残ります
- 不可抗力条項:免責される事由の範囲と、不可抗力発生時の通知義務・契約解除の手続き
- 個人情報の取り扱い:個人情報保護法に準拠した取り扱いが定められているか
5. 期間・解除に関する確認
- 契約期間:開始日と終了日が明確か。業務の実態と整合しているか
- 自動更新:自動更新条項の有無と、更新を止めるための手続き(解約予告期間)
- 中途解約:双方に解約権があるか。解約予告期間は何日前か
- 解除事由:債務不履行、破産・民事再生申立て、反社該当など、契約解除できる事由が定められているか
- 存続条項:契約終了後も効力が存続する条項(秘密保持、損害賠償など)の範囲と期間
6. チェックの進め方と手順
効率的に契約書をチェックするための手順を紹介します。
- 全体を通読:まず全体を一読し、契約の全体像を把握します
- 基本事項の確認:当事者表記、日付、定義条項など形式面をチェック
- 重要条項の精査:金銭、リスク、解除に関する条項を重点的に読み込みます
- 修正箇所のリスト化:気になる点や修正要望をリストにまとめます
- 相手方と交渉:リストを元に、修正交渉を行います
時間がない場合でも、少なくとも損害賠償・解除条件・自動更新の3点は必ず確認することをおすすめします。
7. AIを活用した契約書チェック
契約書のチェックには専門知識が求められますが、社内に法務担当がいない中小企業も多いのが実情です。 そのような場合、AIによる契約リスク診断ツールを活用することで、チェック漏れを減らすことができます。
「契約リスク診断AI」では、契約書をアップロードするだけで、リスクの高い条項を自動で検出し、 注意すべきポイントを指摘します。人の目による確認と併用することで、より精度の高い契約書チェックが実現します。
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