従業員の入社時に必要な手続きを一覧で解説。社会保険・雇用保険の資格取得届、扶養控除等申告書など、届出先・期限・必要書類をまとめました。
従業員が入社する際には、社会保険・雇用保険・税務に関する複数の届出手続きが必要です。 届出先や期限を正しく把握していないと、保険未加入期間が発生したり、給与計算に支障が出たりする可能性があります。
本記事では、従業員の入社時に必要な届出手続きを時系列で整理し、社内で準備すべき書類と届出先への提出書類を分けて解説します。
1. 入社前に準備する書類
従業員から事前に受領しておくべき書類は以下のとおりです。
- マイナンバー(個人番号):社会保険・税務手続きに必要
- 年金手帳または基礎年金番号通知書:厚生年金の資格取得届に使用
- 雇用保険被保険者証:前職がある場合
- 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書:年末調整・源泉徴収に必要
- 源泉徴収票:年の途中で入社する場合、前職分が必要
- 口座情報:給与振込先
これらの書類は入社日までに回収しておくと、届出手続きをスムーズに進められます。
2. 社会保険の届出手続き
健康保険・厚生年金の届出は、入社日(資格取得日)から5日以内に年金事務所へ提出します。
① 被保険者資格取得届
入社する従業員の氏名・生年月日・マイナンバー・報酬月額などを記載して提出します。 報酬月額は、入社後の見込み給与額(基本給+諸手当)で算出します。
② 被扶養者(異動)届
入社する従業員に扶養家族がいる場合に提出します。 配偶者が国民年金第3号被保険者に該当する場合は、この届出で手続きを兼ねます。
注意点
週の所定労働時間が正社員の4分の3以上のパート・アルバイトも社会保険の加入対象です。 また、2024年10月以降は従業員51人以上の企業で週20時間以上働く短時間労働者も対象になりました。
3. 雇用保険の届出手続き
雇用保険 被保険者資格取得届
雇用した月の翌月10日までにハローワークに提出します。 週20時間以上の所定労働時間があり、31日以上の雇用見込みがある従業員が対象です。
前職で雇用保険に加入していた場合は、雇用保険被保険者証の被保険者番号を記載します。 番号が不明な場合は、ハローワークで照会できます。
4. 税務関連の手続き
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の受領
従業員から入社時に受領し、会社で保管します(税務署への提出は不要、保管義務あり)。 この申告書がないと、源泉徴収税額表の「乙欄」が適用され、源泉徴収額が高くなります。
住民税の特別徴収の手続き
前職で特別徴収されていた場合は「特別徴収に係る給与所得者異動届出書」で引き継ぎます。 普通徴収だった場合は「特別徴収への切替申請書」を市区町村に提出します。
5. 社内で行う手続き
- 雇用契約書(労働条件通知書)の交付:労働基準法で義務付けられている
- 労働者名簿の作成:氏名・生年月日・住所・雇入れ年月日等を記載
- 出勤簿・賃金台帳の整備:法定帳簿として保存義務あり
- 36協定の届出確認:時間外労働がある場合、労基署への届出が必要
まとめ
入社手続きの届出は、社会保険が5日以内、雇用保険が翌月10日までと期限が厳格です。 事前に必要書類を一覧化し、入社日前に従業員から回収しておくことで、手続きの遅延を防げます。 届出ナビAIを使えば、入社時に必要な届出を自動判定し、提出漏れを防ぐことができます。
