社内規程・労務2026-03-079分

社内規程の作成順序|優先すべき規程と整備ステップ

社内規程作成順序優先順位中小企業

社内規程をどの順番で作成すべきか解説。法定必須の就業規則から任意規程まで、中小企業が効率的に整備するための優先順位とステップを紹介します。

社内規程を整備する必要性は感じているものの、「どの規程から作ればいいのか」と迷う中小企業の担当者は多いものです。 すべてを同時に整備するのは現実的ではないため、優先順位を付けて進めることが重要です。

本記事では、中小企業が優先的に整備すべき10の規程を、作成順序とともに解説します。

1. なぜ作成順序が重要なのか

社内規程は相互に関連しています。たとえば、賃金規程は就業規則の労働時間の定めと連動しますし、 テレワーク規程は情報セキュリティ規程と密接に関わります。

基盤となる規程から整備することで、後から作る規程との整合性が取りやすくなり、手戻りを防げます。

2. 優先順位を決める3つの基準

作成順序は以下の3つの基準で判断します。

  1. 法的義務:法律で作成が義務付けられているかどうか
  2. リスクの大きさ:未整備の場合にトラブルが起きる可能性と影響度
  3. 他の規程との依存関係:他の規程の前提となるかどうか

3. 第1フェーズ:法的義務のある規程(1〜3位)

法律で整備が求められている規程を最優先で作成します。

1位:就業規則

常時10人以上の労働者がいる事業場では作成・届出が義務です(労働基準法第89条)。 労働時間、休日、賃金、退職に関する事項は必ず記載しなければなりません。 他のすべての規程の基盤となるため、最初に整備します。

2位:賃金規程

就業規則と一体で整備されることが多い規程です。 賃金の決定方法、計算方法、支払日、昇給に関する事項を明確にします。

3位:育児・介護休業規程

育児介護休業法に基づく制度を明文化する規程です。 法改正が頻繁にあるため、最新の法令に対応した内容にする必要があります。

4. 第2フェーズ:リスク対策の規程(4〜6位)

法的義務に準じるもの、またはトラブルリスクが高い規程です。

4位:ハラスメント防止規程

2022年4月からすべての事業者にパワーハラスメント防止措置が義務化されました。 相談窓口の設置、方針の周知、懲戒規定の整備が必要です。

5位:個人情報保護規程

個人情報保護法により、個人情報を取り扱うすべての事業者に安全管理措置が求められています。 顧客情報や従業員情報の取扱いルールを明確にします。

6位:情報セキュリティ規程

テレワークやクラウドサービスの普及に伴い、情報漏洩リスクが高まっています。 アクセス権限、パスワード管理、インシデント対応を定めます。

5. 第3フェーズ:業務効率化の規程(7〜8位)

日常業務の効率と公平性を高める規程です。

7位:出張旅費規程

出張時の交通費・宿泊費・日当の基準を定めることで、精算業務を効率化し、不公平感をなくします。 税務上も合理的な基準の明文化が求められます。

8位:テレワーク勤務規程

在宅勤務を導入している場合は、労働時間管理、費用負担、セキュリティルールを明確にします。 就業規則の変更届が必要になる場合もあります。

6. 第4フェーズ:組織成長に備える規程(9〜10位)

組織の拡大やガバナンス強化に向けた規程です。

9位:稟議規程

決裁権限と承認フローを明確化することで、意思決定のスピードと透明性を両立します。 「誰がいくらまで決裁できるか」を明文化しておくことが重要です。

10位:内部通報規程

2022年6月施行の改正公益通報者保護法により、従業員300人超の事業者は内部通報窓口の設置が義務化されました。 300人以下でも設置が努力義務とされており、早めの整備が推奨されます。

7. 効率的に整備を進めるコツ

  • 関連する規程はまとめて作る:就業規則と賃金規程、情報セキュリティ規程と個人情報保護規程など、関連性の高い規程はセットで整備すると整合性を取りやすい
  • テンプレートを活用する:厚生労働省のモデル就業規則など、公的機関が提供しているテンプレートを参考にする
  • AIツールで下書きを作る:業種や従業員数を入力するだけで規程の下書きを作成できるAIツールを活用すれば、大幅に時間を短縮できます
  • 専門家のレビューを受ける:下書きを作成した後、社労士や弁護士に確認してもらうことで法的リスクを軽減できます

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